黒石つゆ焼きそば

 焼きそばに汁? 考えられない組み合わせです。焼きそばといえば、家主にはお祭りの出店の鉄板焼きそばの、焼けたソースの甘いにおいが、まずは頭をかすめます。つゆにしたら、あのソースの薫りはどうなってしまうのだろう、麺はふたふたにならないのか、焼きそばにつゆという一見珍妙な取り合わせに興味が湧いてきました。どんな味がするのだろうか一度食してみたいと思い立ち、好奇心旺盛な家主は車を飛ばし、黒石市へ行ってきました。
 途中、十和田湖にも寄ってきました。この神秘の湖はいつ見ても見飽きることがありません。水深の深さ、外輪山の森の深さ、豊富な湧き水を受けとめる器の大きさは十和田湖の魅力です。原始からそう変わっていない景観は、なぜか心が落ち着きます。頭や体の細胞がのびをしてくつろいでいるかのようです。
 しばらく展望台から、岸辺から湖を目に納め、景色を脳幹にしまって黒石めざします。

 まず立ち寄ったのは、津軽伝承工芸館。足湯に浸かり、りんご酢を試飲し、お店を一軒ずつ眺めてゆるりの時を過ごしてから街中に向かいました。

 市役所に駐車していざ街中探索です。古い町並み、歴史を感じる消防団の屯所の建物、かつてたびたび観劇した青年劇場ゆかりの秋田雨雀の故郷、そして蝦夷(えみし)の故郷、津軽じょんがら節発祥の地等々家主には魅力的な町です。

 焼きそば地図によると、70軒以上のお店があるそうです。地図を片手にそぞろ歩きを楽しみ店を探します。ところがです。お店が開いてないのです。お昼過ぎだったのですが、営業は夕方から夜にかけてなのでしょう、開店休業、準備中のお店ばかりでした。それでも、開いている店を探して、念願のつゆ焼きそばをいただきました。
 感想は、これがなかなかのものです。いける味です。麺は四角い太麺、ソースがからみやすいからでしょう、つゆは中華の味にソースがうまく溶け合っておいしかったです。2軒ハシゴしたのですが、つゆの味が店によって全然違いました。家主は、中華味が強いのより、ソース味がきいているつゆの方がおいしかったです。初めて味わううまみでした。今度は夜に来て違うお店のつゆ焼きそばをハシゴしたいと思います。

 それにしても人はなぜこんなにも麺が好きなのでしょうか。
 人類の麺のルーツは黄土高原です。黄河文明を築いた漢民族の祖先が4000年前、まだ小麦が栽培される前ですが、雑穀麺を作って食べていたようです。NHKの番組によると、ゆうまいというえん麦の仲間にお湯を差して伸ばしてゆうめんにして、その麺を蒸して唐辛子のきいたトマト味のたれで食べていたとのことです。その後、小麦が栽培されて本格的な麺文化が大きな花を開きます。やがて中国からアジアの国々へ広がっていきます。

 アジアは麺王国です。行ったことはないのですが、タイもカンボジアもベトナムも台湾も韓国も中国も日本も、アジアはどこでも麺が花盛りです。安い、うまい、手軽、それに好みのスープで味が楽しめる、麺の魅力はつきません。ビールではありませんがのどごしが何と言っても一番でしょうか。普通食べ物はよくかんで唾液と混ぜのどごしをよくしますが、麺は咬まなくてもそのままでのどごしよくいただけます。
 
 乾いてぼそぼそよりも、食べ物もアジアモンスーン気候と同じくしっとり湿潤のものが好きな家主はまた、麺が大好きです。自分で手打ちといきたいところですがまずは、食べ歩きをしたいと思います。横手の焼きそば、盛岡冷麺、わんこそば、稲庭うどん、石巻のせいろ焼きそば、福島なみえ焼きそば、喜多方ラーメン等々…
 東北の麺紀行を楽しみにしています。

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