ヤマドリ

先日の月の寺子屋は、月暦のしくみ、二十四節気、閏月、新月、満月、晦日、三日月、二十三夜講、月待ちなどのお話をしました。保育園や幼稚園の子を持つ若いお母さんたちが、熱心に耳を傾けてくれました。月のリズムに同期して暮らす、宇宙のいのちのリズムを体に入れて暮らすことができたら、と思います。

さて、田植えをしてから2か月近くになります。連日暑いさなか、ぬる水に浸かり、ホタルイやシズイやオモダカやコナギの草取りをしていますと、今年もヤマドリが畔に姿を現し、あいさつに来てくれました。柿本人麻呂の「あしひきの 山鳥の尾の しだり尾の 長々し夜を ひとりかも寝む」のあの山鳥ですが、田んぼに現れたのは、去年あいさつを交わした美しい羽をもつ雄のヤマドリです。

ヤマドリは草や虫をつつく動作をしながら、ほんの1~2メートルの距離まで近づいてきました。お互い横目で見やりながら、「よかったよかった」と無事に再会できたことを喜びます。来年は会えるとも限りません。ヤマドリは猟の対象ですし、私もあてのない身なのです。

中干しが終わりたっぷりと水を入れました。赤トンボや糸トンボの羽化が始まりました。あそこにもここにも100匹以上のトンボが、田んぼから羽化しています。毎年、この光景に出合えるのが何よりうれしいのです。トンボたちの育ての親の一人となることができたのです。心はずむひと時に、草取りの苦労が相殺され、苗消毒や除草剤なしでよかったと、自ら心に納めます。暑くて仕事はきついですが、一期一会の幾つものいのちと交差する、真夏の田んぼ。朝に田を迎え、夕暮れに田に送られる日々の繰り返し。その繰り返しの中で稲はもう立派な青年にまで成長しました。穂が出るのももうじきです。

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